著者紹介

本書の目的は、不正の糾弾ではありません。

単なる犯人探しのような「研究の不正」のゴシップ記事は、多くの誠実な研究者、臨床家、製薬企業の人々を不幸にしています。
ディオバン事件以降、臨床研究のリテラシーは大きく変わり、新しい情報吟味の時代が到来しました。
臨床研究をしばる法律や研究支援体制、COI、研究者の育成といったインフラの問題、医師(研究者&臨床家)と製薬企業(開発・MR等)と患者という複雑な当事者の関係性など、患者のためのエビデンスの選別には、新しい臨床研究リテラシーが必要になったのです。
不正の記事をいくら読んでも、「研究の不正」未満のアンフェアな情報を読み解く力は身につきません。
東京大学医学部附属病院 臨床研究支援センター センター長が送る、すべては「患者」のため…同じ思いでがんばる研究者、臨床家、製薬企業の人々を幸せにする、そして、二度とディオバン事件を起こさせないためのメッセージです。

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